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広島での公開は? 現在地はいずくなりや
宮本から君へ

★★★ パラサイト 半地下の家族 TOHOシネマズ緑井
去年一度も行かなかったTOHOシネマズ緑井、今年ははや三回目。二回は800円の券があったということもあります。行くと、予告編を見せられ、面白いと思うものも幾つか。そのひとつがこれ。
そして今回、何年も遠ざかっていたアカデミー賞受賞作。さらに、韓国映画。昔の韓国映画は好きで、結構見ていましたが、最近は御無沙汰。
残酷な場面が多少ありますが、楽しめる映画でした。格差社会が大きなテーマになっている映画がアメリカでヒットしてアカデミー賞、貧富の差が避けられないものになっているのでしょう。半地下の貧困家族が、坂を登った高台にある金持ちの家族に寄生するというお話。さらに半地下どころか地下生活者も出てきて、格差が強調されます。格差の象徴が「臭い」、行動を起こさせるものにもなっていて、うまい使い方だと思いました。もう一つ、「計画」という言葉が何度も出てきます。逆に、計画することの無意味さを強調しているようです。
ネタバレ厳禁、ということで、興味のある方は劇場へ、入場料の分は楽しめると思います。

★★★ ラストレター TOHOシネマズ緑井
岩井俊二監督作品。四半世紀前の「ラブレター」に通じるものがあるかな。その時主演の、豊川悦司、中山美穂、もチョットだが結構重要な役で出ている。松たか子演じる「裕里」の姉「美咲」の法事と思われる場面から映画は始まる。姉は登場せず、その娘「鮎美」役に広瀬すずが起用されている。彼女は姉の若い頃も二役でやって、チョット紛らわしい。更に、裕里の娘役が森七菜、彼女も母の若い頃を演じる。二人ともなかなかカワイイ。福山雅治(若い頃は、神木隆之介)<役名は乙坂鏡史郎>に出される手紙がストーリーの中心。高校時代の美咲から乙坂へ、今の裕里と乙坂の間、そこに鮎美が絡む。乙坂に届く裕里の手紙と鮎美の手紙、この不自然さに対して映画では何の説明もない。それは兎も角、徐々に登場人物の関係が明らかにされていき、途中からは惹き付けられる展開になる。まあ面白い映画でしょう。ラストのシーンは冒頭のシーンと同じ場所、綺麗な滝のある川。印象的です。

★★ i ―新聞記者ドキュメント― 横川シネマ
首相官邸の記者会見で、質問を遮られたり、質問させて貰えなかったり、で話題になった、東京新聞の記者、望月衣塑子、を追ったドキュメンタリー。監督は森達也、以前、ベートーベンの再来と言われたあの佐村河内守を撮った人、まあこれは面白かった。今作は繰り返しが多く、うまく消化されていないように思う。望月記者が意図的に繰り返しているようなので、仕方がないのかもしれないが、記者の側にも行動や発言に、監督の側にも取り方や編集に、何か工夫が欲しい。確かに政権側の強権振りやはぐらかしを際立たせてはいるが、そこから先へは進まない。結局何が言いたいのか明確になっていない。籠池夫妻も登場、折角なのに奥さんの奇妙さばかりが目立ち何か中途半端。最後に監督の独白が入るのだが、一人称複数の我々が何かをするのではなく、一人称単数の一人一人が動かなければいけない、というようなことを言っていた、と思う。確かにそうだろう。タイトルの i は一人称単数の I なのかな。

★★★ 男はつらいよ お帰り 寅さん TOHOシネマズ緑井
オープニングで桑田佳祐が「男はつらいよ」を熱唱。ストーリーの中心は、満男が小説家になっていて、昔の恋人・泉(復活した後藤久美子)と再会して・・・というもの。それに絡めて回想シーンがふんだんに挿入され、これまでの男はつらいよシリーズの総集編みたいになっている。よくは判らないが、マドンナはほとんど顔を出しているのではないでしょうか。なので、満男と泉に関すること以外にはストーリー的におもしろいことはなく、変わることのない寅さんです。しかしそれがとても心地よい、という不思議な感覚。ラストで渥美清が歌う「男はつらいよ」を聞く時には、何か判らない満足感で心が満たされたのです。うまく作られた映画だと思います。

 

 このポストカードをもらいました。

★★★★ 典座 TENZO 横川シネマ
空族・富田克也監督作品。ドキュメンタリーのようなフィクション、と言っていいでしょう。製作:全国曹洞宗青年会、となっています。曹洞宗僧侶の話です。典座は食事を司る役職、曹洞宗では重要なもの。役者はプロではなく、実際の曹洞宗の僧侶が演じています。主人公は二人、一人は智賢。殆ど現実の智賢のまま? 永平寺で4年間修行して実家の寺に帰り、いのちの電話相談、精進料理教室、など積極的に活動している。アレルギーの息子がいる、これはフィクションか? もう一人が隆行。彼の場合はほとんどがフィクション? 実家の寺、家族、檀家、が東日本大震災で流され、寺の再建を模索しながら、がれき撤去作業をに従事し仮設住宅住まい。この二人を追いながら、もう一人の重要人物が、青山俊董(しゅんどう)、曹洞宗の高僧、智賢が教えを請いに行き、彼女の語る言葉が含蓄に富み印象深い。恐らく演技はしていないのでしょう。
この作品の中で、智賢が活動のひとつとして映画を撮ろうと言い、撮影場面もあります。それがこの映画? 主人公の二人は映画に興味を持っていて、隆行はこの映画のプロデューサーです。とはいえ、曹洞宗の宣伝(布教活動)というものではありません。深く宗教について考え、人の生き方を探求していると思います。チョット褒めすぎかもしれません、が、とてもいい映画でした。